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コラム ~口腔習癖について②~
2019.4.16

筋機能療法の必要性
 安静時における口腔周囲筋は、リラックスした状態にあり、口唇を軽く閉じ、静かな優しい顔をしています。上下の歯は噛み合うことがなく、少し間をあけ、活動していない状態です。しかし、この安静時の時にも舌前方突出癖や指しゃぶりはおこり、噛みしめている事もあります。本人はあまり気にしてないのですが、かなり長い間この習癖の状態を続けています。そこで治療に入る前に習慣化している口腔習癖の写真を撮り本人及び家族の方に行っている習癖について説明し、その影響を理解させる必要があります。習慣化しているとすぐにやめることは難しいでしょうが、やめなくてはいけないことを自覚し、認識させます。本人が自覚し、習癖をやめようかなと思った時から治療(口腔筋機能療法)を始めると効果的です。

1 口唇をなめる癖の予防
 唇をなめる癖には、唇を舐めないように注意します。本人は唇が乾いているのでなめるというでしょう。なめればまた唇は濡れて、また乾いてきます。なめればぬれる、濡れれば乾く、乾けばまたなめたくなるのでしょう。これを繰り返すことになり、いつまでたっても唇をなめる癖はなおらないのです。これをやめるには、唇を舐めないことです。リップクリームを塗って舐めないようにするのも一案です。

2 口唇閉鎖
安静時に口唇を軽く閉じることは、鼻呼吸を行う上で必要であり、安静時における口唇の大切な姿勢位です。鼻の状態が悪く、鼻呼吸が出来ない人には耳鼻科の診察を受けてもらい、鼻やのどの病気をみてもらうことを薦めます。何も問題がないのに、口をポカンと開け、無力的に口唇を離開させている人がいます。口呼吸を教え口唇力を強めるためにボタンブルやリップヂィスクで閉鎖力の強化をします。

3 舌の挙上
低位舌の人には、舌の挙上が必要です。舌を上に挙げて舌の先を上顎のスポットにおき、舌全体を口蓋に吸い上げ、口を開け閉めして舌の筋力を強めて動きをよくします。スポットの位置は口蓋の前の方で少し盛り上がったところであるあり、発音や、嚥下の機能でも大切なところです。

4 嚥下のトレーニング
飲料水の嚥下を正しく行うには、口唇を軽く閉じ、舌の先をスポットにおき、食べ物を舌の中央に集めます。次に臼歯を軽く接触させ、舌を持ち上げて食べ物を後方へ送り、のどを使って飲み込むのです。そのためには、舌の上に食べ物を集める練習、飲み込むときに舌が前方に出ないようにする必要があります。

5 咀嚼トレーニング
食べ物を咀嚼するには、一回の食べ物の大きさを知り、左右側均等に噛めるようにします。水気の多いものでも少ないものでも食べられるようにし、飲み込むときには食べ物を舌の上に集め、舌を使って後方へ送り、のどを使ってスムーズに飲み込むようにします。

6 発音のトレーニング
口を大きく開け、舌の先が良く動き、はっきりした発音が出来るようにします。舌が前方に突出して口先で喋ったり、低位舌のまま喋ったり、口をあまり開けないでこもるように喋ったり、巻き舌にならないように練習します。
このような練習をする時に、唇をなめる癖、唇を吸い込み癖、唇をあけて口で呼吸している癖、噛みしめている癖などの口腔習癖が一緒に見られます。そこで、これらの口腔機能のトレーニングときにはその子の様子をチェックして、練習と習癖が連動しないように分離し、それぞれ分けて治さなければなりません。

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