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コラム ~歯の構造について~
2019.2.25

歯の構造について
歯は、大きく2つに分けられています。歯の上部で表面に出ている歯冠と、歯の下部で歯茎に隠れている歯根に分けられます。歯には前歯と奥歯があり、形がそれぞれ異なりますが、歯自体の構造は前歯も奥歯もほとんど変わりがありません。歯はいくつもの組織から成り立っており、それぞれ役割があります。

 

・エナメル質
 歯の一番外側の部分をエナメル質といいます。歯冠の表面部分は全てエナメル質になります。エナメル質はリン酸カルシウムというもので作られていて、人間の体の中で最も硬い組織です。しかし、エナメル質は硬い反面脆いという特徴があり、エナメル質だけでは歯を構成することはできず、何らかの下支えが必要になります。エナメル質は2~3ミリ程度の厚みがありますが、歯の表面に行くほど硬く、中に行くほど軟らかい構造になっています。歯に対する様々な外部刺激から歯髄(歯の神経が通っている部分)を守るということが、最大の役割です。また、エナメル質自体は知覚をほとんど感じないため、エナメル質が傷ついたとしても痛みを感じることはありません。

 

・象牙質
 エナメル質の下の層にある組織で少し黄色味がかった色をしています。歯の大部分を構成している、歯の主成分です。エナメル質よりも柔らかい組織であるため、虫歯は象牙質に達した後は、虫歯の侵食スピードが加速します。また、象牙質に刺激が加わりますと痛みを感じます。エナメル質は再生不可能ですが、象牙質は僅かに再生能力があり、歯髄を保護するように働きます。

 

・歯髄
 歯の中心部分で血管や神経などが通っている組織です。歯の痛みを感じるのは主にこの歯髄になります。
 歯髄には痛みを感じるということ以外にも、象牙質の形成や歯への栄養の供給、炎症などの刺激に対する防御反応などの役割があります。虫歯がこの部分まで浸食していると強烈な痛みを伴い神経を抜く処置を行わなければなりません。歯髄を失った歯は栄養供給が行われないため脆くなり、歯の寿命は短くなってしまいます。

 

・根管
 歯根の中軸部分の管のことで、中には歯髄が詰まっていて周りは象牙質に囲まれています。
通常は中切歯~犬歯は1根管、小臼歯は1~2根管、大臼歯は3~4根管あります。
神経を取る処置を行った際、この根管を綺麗にし、最終的には薬を詰めていく治療を行います。

 

・根尖孔
 「こんせんこう」といい、歯根の先端にある穴。約250ミクロンの大きさの穴で、ここから血液や神経が歯髄に入っていきます。

 

・歯槽骨
 「しそうこつ」といい、歯を支えている顎の骨のことです。通常、歯は簡単に抜けることはありませんが、歯周病が進むと歯槽骨が溶けて破壊され、歯を支えることができなくなるため歯が抜けてしまうことがあります。歯槽骨は一度溶けてしまうとどんなにいい治療を行ったとしても回復は非常に困難になります。

 

・歯根膜
 「しこんまく」といい、歯槽骨と歯肉の間にある薄い膜のような組織です。歯と歯槽骨をつなぐ役割の他に、噛んだ時のクッションのような役割があり咬合力を調整する役割があります。また噛み応えを感じる役割もあります。噛んで痛みを感じるときは、歯根膜に炎症が起きている場合があります。

 

・セメント質
 歯根の象牙質の表面を覆っている組織です。象牙質を保護する役割や歯根膜をつなぎとめる役割をしています。エナメル質よりもずっと柔らかく、酸(虫歯)にも弱いため歯茎が下がってセメント質が表面に出てくると、削れてしみてきたり、虫歯になりやすいので注意が必要です。

 

・歯肉
 歯冠の下にあるピンク色の粘膜で、いわゆる歯茎と呼ばれている部分になります。正しくは歯肉(しにく)といいます。歯茎は歯槽骨を保護する役割をしています。歯肉が炎症を引き起こした状態を歯肉炎といいます。

 

・歯頚部
「しけいぶ」といい、歯冠のエナメル質と歯根のセメント質の境目のことです。
ここには、丈夫なエナメル質もなく、もし歯周病で歯肉が下がったときは、露出して無防備な象牙質に一番近くなります。

エナメル質のガードが無い歯頚部が、虫歯になりやすいことはもちろんですが歯ブラシの時、堅い歯ブラシで横にゴシゴシ磨かれると容易に摩耗しやすい場所です。このとき、知覚過敏により、痛みが出ることもあります。

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